ハイブリッドIT 【序章】

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ITコーディネータ 神﨑 勝利

 

 ハイブリッドという言葉は、既に耳慣れている言葉となっているが、直ぐにイメージするのは、ハイブリッドカーやハイブリッドエンジンといった、自動車におけるエンジンとモーターの併用システムでは、ないだろうか。この二つの動力源の組み合わせにより、発進時はモーター、加速時はエンジンとモーターを併用するなど、走行状況に応じてエンジンとモーターを効率的に使い分けることで、驚異的な低燃費、低排出ガスを実現する。

 つまり、ハイブリッドは、エコノミーでエコロジーである。ハイブリッドITをこれから紐解いてゆくにあたり、コスト効率が良く、しかも、クライアントの溜息というCO2を削減する効果もあることをお約束しておきたい。そして、ハイブッリドITが効率良く稼動していることをクライアントに感じさせないことがプロフェッショナルの義務でもある。


ハイブリッドIT 【目次】

 

           第0章     ハイブリッドIT誕生の背景

           第1章     ハイブリッドITの3か条

            1-1.IT戦略コンサルティング

            1-2.IT構築エンジニアリング

            1-3.マネジメント

           第2章     ハイブリッドITの3方式

            2-1.シリーズ方式

            2-2.パラレル方式

            2-3.スプリット方式

           第3章     ハイブリッドITの3効果

            3-1.究極の質向上

            3-2.コストパフォーマンス

            3-3.地球環境への貢献

           第4章     ハイブリッドITの3年後

            4-1.ハイブリッドIT人間

            4-2.ハイブリッドIT企業

            4-3.ハイブリッドIT文明

 

ハイブリッドIT 【0章】背景

ITコーディネータ 神﨑 勝利

 ハイブリッドITを構成する二つの大きな原動力は、ITにおけるコンサルティングとエンジニアリングであると考える。筆者自身、システムエンジニア、プロジェクト・マネージャー、ITコンサルタントという仕事を25年経験してきたが、どんなに自身のポジションに拘ったとしても、その一つの役割のみで、ただ一つのシステムさえ構築することは出来なかったであろう。どんな仕事もそうであるように、複数のスキルや才能が備わることにより、充実し、その意味合いは高まる。

 『ITコーディネータとはITと経営に強いコンサルタントである』と定義されている。

ハイブリッドITに求めるアプローチも同様であると言える。ビジネスとテクニカル、すなわち、経営管理的な高所からの視点と、これを現実として支える技術的土台である。それでは、何故この考えに至ったのか。

 2006年1月23日、ジョニー・ジャガー・ジャパンは設立された。そして1-2年の間に、エンジニアやコンサルタントが集まり、IT導入におけるシステム開発だけでなく、プロジェクト管理やマーケティングについても、議論が繰り返された。

 特に議論の中でも筆者が着目していたのは、オープンソース・サービスの一般化による、IT導入の低価格化と、これを好機として自分達で取り組もうとするクライアントの出現である。この積極的な姿勢には、敬意を払うべきであろうが、残念ながら正しいと思える行いには、至っていなかった。そして更に残念なことに、SIerの多くも的確なサービスを提供しているとは、言い難いと感じていた。ビジネスを知るのは、クライアントである企業経営者、マネージャーであり、システム構築のノウハウは、設計・開発者が熟知しているはずである。ITにおいて、これらが離れ離れになっていいのだろうか。

 答えは勿論『NO』だ。しかしながら、ビジネスのリ・デザインをクライアントは、行えないものである。これを行えるのは、新たな経営者かコンサルタントだろう。そしてコンサルタントの良いところは、ビジネスを優先して考えることができることである。エンジニアは、良いシステム作りを優先してしまう。戦略立案段階では、コンサルタントのスキルやアプローチが有効であり、具体的な立案に近付いたときに、エンジニアの支援があれば、システム構築段階で気付くであろう、計画時の無謀な夢物語を早期に現実としてあり得るアプローチに変えることができる。

 コンサルティングとエンジニアリング、全く異なるアプローチが同時に揉め事なく、進行するとしたら、それこそ、ハイブリッドにあるべき、効率性とパワーの最大化を引き出せるのでは、ないだろうか。これを実行できるメンバー達が揃い、この長年の想いを、いよいよ現実にするときが、やって来たのだ。

 

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