バンテージポイント

かなりの疲労を感じた。つまらならかった訳では、ない。その逆である。

 

あまりに引き込まれ過ぎて力を抜くことが無かったのだろう。

 

前半は、登場人物毎の視点での物語りを積み上げていく作業を映画の進行と共に進めていく。 辛抱強さが必要だが、ここで頑張りさえすれば、後は目が離せなくなる。そのままスピードと謎明かしに付き合えばいい。もしかすると私のように後半主人公達の不死身さに少々不信感を憶える方もあるかも知れないが、素直に流しておけば、最後の感動を迎えることができると思う。物語の背景で語り尽くされていない部分もありそうだが、たぶんスピード感とポイントの明確さを失わないようにする為だったと楽観的に捉えておいていいだろう。登場人物が、表情や動きで語ってくれる。フォレスト・ウィテカーの爆走シーンやシガニー・ウイーバーが与える緊張感が、物語の厚みを増してくれているだけでなく、スペインやイスラエルを代表する役者陣が期待される役目を果たしてくれているので、アクションが主張する部分もありながら、深みを失わずに済んでいる。

 

ユージュアルサスペクツとまでは、行かないかも知れないが、物語の面白さは、近年になく、良いと感じた。 お楽しみあれ。

 

 

 

http://www.sonypictures.jp/movies/vantagepoint/

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