ハーフ

 現在誕生している子供の30人に1人がハーフである。

 

上記、厚生労働省の統計だそうなのですが、ここで言うハーフとは、一般的に片親が日本人ではない子供の事を指します。

 一般的にハーフと聞くと「キレイ」「カッコイイ」「バイリンガル」など、良いイメージを抱かれる方が多いかもしれませんが、実は彼/彼女等の多くがアイデンティティの問題と向き合っている事をご存知でしょうか?

一概にハーフと言えども、日本で生まれ育った方も居れば、全く日本とは疎遠の方も居ますし、そもそもバイリンガルではないハーフの方も大勢います。これといった固定概念はなく本当に様々です。中身は日本人でも外見がそう見えない為に外国人扱いされてしまったり、生まれも育ちもパスポートも日本なのに、外国人証明書の提示を求められるという話も聞きます。中には自転車に乗っていると不思議なくらい職務質問されるという話もありました。自分は何人なんだろう。両親どちらの国に居ても無くならないその想い。その中で、自身を見失わず何事にも負けない強さを身につける為、改めて自分の原点に立ち戻る事が多いそうです。

ハーフの方に話を聞くと、その多くの方が自身の持つ原点、つまりルーツを求めて、両親の国へ行き実際に生活してみるという話を聞きます。そこで改めて自分の中に流れている血、歴史、文化を肌で感じる事で誇りに思えるようになり、小さい事は気にならなくなると。

よく海外生活経験がある人が、海外に出て日本を外から見る事でより日本が好きになり、改めて日本人である事を誇りに思うようになりました、という話を聞きますが、まさにそんな感覚でしょうか。その感覚があるからこそ、相手をいたわる事が出来、他の国の人とも上手くやっていけるのだと思います。今後、より多種多様な文化が混ざり合う社会になると、改めて原点が大事になってくるのかもしれません。

と言った感じで、ハーフという存在に着目したドキュメンタリー映画があるのですが、実は知人がディレクションをしており2011年末完成を目処に現在制作中とのこと。

Hafu – a film about the experiences of mixed-japanese people
http://www.hafufilm.com/

この機会に是非一度、改めてハーフという存在に着目してみてください。
国際化社会とはなんなのか、きっといつもとは違った視点で考える事が出来ると思います。

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