「ウィンストン・チャーチル – DARKEST HOUR -」

 

見応えがあった。
色々な状況や関わりがあるが、チャーチルその人を見つめ直した映画でもあると思う。
大戦に関わり、戦いを大きくした人物のひとりというのが私の印象だった。
その人物を大好きなゲーリー・オールドマンがどう演じているのか、この映画はチャーチルをどう描くのか、伝記のように持ち上げ、単にいい人のように映すのは違うぞという想いもありながら観た。それだけが興味の矛先でもあった。
ゲーリーは、頑固な変人の部分だけでなく、ある意味情けない老人で、イギリス人らしい皮肉に満ちたユーモアのある人物である部分を引き出した。
観ていた劇場でも何度かクスクスと笑いが起こることがあった。

世界史の記憶は消えていくばかりだが、数ヶ月前にクリストファー・ノーラン監督のダンケルクを観ていたので、たまたまだが予習になった。
先にどちらを観ても互いの邪魔はしないので、史実把握のために合わせてお勧めしたい。

 

 

多くの犠牲を払いながらも、国王、夫人、タイピストそして民衆も味方に付けながら、嫌われものが言葉の力で意志を貫き通す、迷いながらも諦めないその姿は圧巻でもあった。

ゲーリーも今は言葉が絵文字に変わってしまったと嘆くが、議事堂の造りや公共の場でも人との距離感が近いと感じた。
今これが出来るだろうか。

チャーチルは、ナチスの侵略と戦いきったが、違う形でも日本が侵略されるような事態になったら、日本人は同じ方を向いて戦えるだろうか。
攻撃や侵略に直面したときに何が正義かどこへいくのが真の幸せといえるのか、即座に判断出来るのだろうか。しなくてはいけない。
そうだな私は、彼同様、妻と守るべき人たちの意見を聞きながら、諦めない心を失わないように頑固なまま生き続けておくか。

 

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